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◆デプスインタビューとは、何ぞや??


 デプスインタビュー(depth interview)は、調査対象者とインタビュアが一対一で行う面談式のインタビューで、 本人さえも気がついていない深層意識の中にあるニーズや要望を聞き出し、商品開発や販売促進活動に役立てるための方法です。
 「デプス(depth)」とは「深さ」を意味します。「対象者と深く関われる」と、「対象者からの回答内容が深い」という二つの意味を持っています。
 略称としてDI、デプス。他には、1on1インタビュー、IDI(インデプスインタビュー)と呼ばれています。定性調査の代表的なインタビュー手法のひとつです。

 対象者とインタビュアが一対一で関係が深まっていくことで、対象者のライフスタイル・消費を含む行動実態を丁寧に、詳細に掘り下げて聴取できます。
 質問への答え方や反応に応じて、生活・行動実態の『裏側にある理由・動機・願望・不満・価値観など』について、インタビュアが深く入り込んで質問し、 深掘りして明らかにしていくことができるのが、デプスインタビューの最大の特徴です。



◆デプスインタビューで明らかに出来る事象のイメージ


 コミュニケーションのヒント抽出:本人さえも気がついていない深層意識の中にあるニーズや要望を聞き出し、商品開発や販売に役立てることが可能です。
 購入意思決定プロセスを多角的に解明:「なぜ商品が購入されたのか」について、多くの情報を得られ、購入に至ったプロセスを深く掘り下げることが可能です。
 販売されている商品の評価:ネガティブ要素や意見の抽出には、他人の目を気にしなくてよい「デプスインタビュー」が最適です。
 今後開発予定・販売予定の商品に対する意見:こちらは「エスノグラフィー日記調査」+「デプスインタビュー」が適していると考えます。


デプスインタビューのメリット、デメリットを紹介します。

◆デプスインタビューのメリット

デプスインタビューには、以下のようなメリットがあります。

■他者の発言によるバイアスの影響を受けない真実の回答を聴取できます。
一対一の調査ですので、他人の視線を気にすることなく、自分自身として発言できます。他者の発言によるバイアスを一切受けません。 一度に複数の対象者を集めて実施する「グループインタビュー」の場合は、周りの人の意見に左右されてしまう人も散見されます。

■対象者一人あたりに十分に時間をかけられる
一対一のインタビューであるため、一人あたりに十分に時間をかけられます。例えば、商品やサービスの情報接触~購買行動・ブランド選択行動のプロセス、ブランドのスイッチやロイヤリティ形成のヒストリー、ライフスタイル・ライフステージの変化などを、詳細に聴取することで、より鮮明にすることができます。

■普段意識していない潜在的なニーズを明らかにする
デプスインタビューの最大のメリットは、消費者の行動、ニーズ、価値観の背景を深掘りしていくことで、潜在ニーズやインサイトを明確にします。 対象者自身も認識していなかった潜在的なニーズや行動を明らかにすることができます。

■プライベートにも踏み込んだ質問ができる
病気や美容、健康の悩みなど、または、資産やお金の話(年収や住宅ローン)等のテーマは、複数名がいる場では話しにくいものです。
しかし一対一のインタビューであれば、どのようなテーマでも本人の了解さえ得られれば、深掘りすることが可能です。

■複雑な意思決定におけるプロセスが解明できる
消費者の行動には各々のライフスタイルや感覚など、様々な背景・理由が存在します。最初の発言に対して「Why(なぜ)」「How(どのようにして)」という問いを繰り返すことで 深掘りして、どのように意思決定が成されたのかのプロセスを解明できます。

■潜在ニーズのヒントやインサイトのヒントを抽出
対象者自身が自覚していない思いや心理は、インタビュー中にわかりやすく言語化されるとは限りません。インタビューから「潜在ニーズやインサイトのヒント」をできるだけ抽出することを目指すべきです。



◆デプスインタビューのデメリット

デプスインタビューには、デメリットもあります。

■グルインより時間がかかる。総合的に観察時間が長くなります ※コストと時間がかかります。
一人ずつインタビューを行うため、インタビューに要する時間はグループインタビューを上回ります。 サンプル単価が高くなりますのでコストも高くなります。 通常は一人あたり60分程度のインタビューを行うことが多く、サンプル数が多い場合は、1週間程度のインタビュー期間が必要になることもあります
分析やレポート作成も含めたスケジュールには、「余裕を持たせる必要」があるでしょう。

■考え方や議論の発展は期待できにくい
一人の意見をもとにしているため、議論にならず考えが発展しない。 他者と意見交換するグルインであれば、会話の中で考えが膨らんで共感を生むことがありますが、デプスインタビューは発展的な議論は期待できません。
あくまで個人の思考・行動を掘り下げ、深層心理を探ることを目的に進めていくことが大切です。



◆デプスインタビューでインサイトを深掘りするコツ

デプスインタビューで対象者の本音を引き出すコツは多種多様ですが、お薦めのコツをご紹介します。

■対象者に適度に共感・同調することが大切です。心理的距離感を縮めましょう。
「この人なら、安心して話せる」という気持ちを持っていただくことが大切です。
仮に対象者と自分の見解が異なっていても、ギャップ・対立を感じさせないようにしましょう。


■聞き役に徹しましょう
インタビュアが話しすぎたり、対象者を誘導してしまうことがないように気を付けましょう。
聞き役として対象者に話してもらう雰囲気を作れば、多くを語る中で本音も引き出しやすくなります。


■対象者の表情や反応を観察して、深掘り質問を投げかけましょう
対象者の何気ない反応・態度、発言の中の言葉に注意しましょう。
それらは対象者自身も無意識でいることが多いのです。
「さっき、こんな発言がありましたが・・・」と触れることで、その言葉の真意など、本音を引き出す機会が生まれます。


■ラダリングや投影法などのテクニックを使う
対象者の潜在意識を探るために、ラダリング法は、「なぜ?」「どうしてですか」「なんのためですか」「どんな気持ちになりますか」を繰り返し質問することで対象者自身の価値構造を深掘りすることができます。
投影法は、言語連想法「他のワードに置き換えると」、文章完成法、擬人化法、描画法など様々な種類があり、連想やメタファー(metaphor, 隠喩)をつうじて深層心理を探ることができます。


■「ペルソナ」や「カスタマージャーニー」などの普及によって
「ペルソナ」や「カスタマージャーニー」といった分析が一般化して、生活者の行動実態・深層心理・意識構造を詳しく理解することの重要性が高まってきました。 また、コロナ以降、ZOOMが普及しました。手軽なリモートインタビューで一人の人の行動・意識・生活背景を深掘りするデプスインタビューのニーズも高まっています





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